2015年最初のWA!の会の活動は、「インスリンポンプmeeting3」からスタート!
今回も岡山大学病院 糖尿病センターの利根 淳仁先生に「血糖変動を改善させるポンプ機能の応用」についてご講演を頂きました。
血糖変動を意識したインスリンポンプ調整をテーマとして
★血糖変動が大きいと危険なの?
★血糖変動の指標
★基礎レートの設定、一時ベーサルの活用
★SMBGパターン分析によるインスリンポンプ調整法
★e-SMBGクラウドを用いた血糖管理
★SAPの登場とこれからのインスリンポンプ療法
について、お話しくださいました。
昨今はHbA1cを低くすることだけに注目するのではなく、例えば、同じHbA1cであるなら、血糖変動の幅を小さくすることの方が大切だと考え方がシフトしてきていることをご説明下さいました。
HbA1cを下げようとすると、低血糖が多くなってしまう事もあるが、低血糖の後は必ず高血糖がやってくる。
血糖変動が大きいと血管を痛めることとなってしまうので、できるだけ血糖変動の幅は小さい方が良い。
その為に血糖測定から、血糖変動のパターンをつかみ、どの様にインスリン注入量を調整するかが大切になってくる。 体重から基礎インスリン投与量を予測する計算式(体重×0.2)を利用して、基礎インスリン量が多すぎないか?をチェック。自分たちのインスリン量が多すぎたり少なすぎたりして血糖コントロールを乱していないか確認。
また、細かいインスリン調整には、インスリンポンプが有効。血糖変動のパターンにあわせて、ポンプ機能をうまく利用し、血糖変動の幅を小さくしていくことを目指します。
カーボカウントとポンプ機能をうまく利用し血糖コントロールに役立てることは重要。まだまだポンプ機能を十分に活用できていないことも痛感しました。 トライ&エラーで怖がらず、めんどくさがらず、勉強しどんどん使う事が大切ですね。
利根先生は患者さんの血糖変動についての疑問や取り組みに細かいアドバイスをする為に、e-SMBGクラウドを利用して、患者さんの日常により近く寄り添ってアドバイスをされているそうです。 ありがたいですね。
さらに、近々に利用出来るようになるインスリンポンプにリアルタイムCGM機能を搭載した新しいシステム「SAP」について機能やそれに期待できることなどをお話し下さいました。
早く使ってみたいという声も多々。 これを使って日々の血糖コントロールがどの様に変化していくのか楽しみですね。
先生のご講演の後は、質疑応答。ペンユーザーからの質問もたくさん出ました。 自身の具体的なコントロールについての質問から、ポンプ導入についての質問まで、会の終了後に、個々にアドバイスを頂く等、利根先生にたっぷりお話しを聞かせて頂いたポンプユーザーの皆さんは満足そうでした。
ポンプミーティングも利根先生にご講演頂き、3回を終えることができました。 次回はポンプユーザーのみなさんが、勉強会を生かして、また、ご自身のトライ&エラーから学んだことを生かして、日々どのようにコントロールを工夫されているかや日々の悩み等を語り合う「ポンプユーザーの茶話会」をできたらいいな・・・と思いました。
乞う!ご期待!!