研究は、筑波大学医学医療系の矢作直也准教授、武内謙憲助教らによるもの。研究成果は、科学誌「iScience」に11月14日に掲載された。
3大栄養素(タンパク質・糖質・脂質)はヒトの身体を動かす主要なエネルギー源であり、エネルギー産生栄養素とも呼ばれる。
肥満・糖尿病など過栄養病態では、糖質から脂質へのエネルギーフローが亢進し、サルコペニアやフレイル(加齢による筋肉量の減少や活動量の低下)など低栄養病態では、タンパク質から糖質へのエネルギーフローが増加する。しかし、脂質から糖質への流れも、糖質からタンパク質への流れも逆流することはない。
つまり、3大栄養素のエネルギーフローは一方向性であり、そのバランスは本来、厳密に制御されているはずだ。過栄養病態や低栄養病態では、そこになんらかの異常をきたしているものと考えられ、生活習慣病対策や高齢者の介護予防などの観点からも注目されてきた。
インスリンは、タンパク質分解を抑制し、脂質合成を促進することで、その制御に関与していることが古くから知られているが、そのメカニズムの詳細はよく分かってなかった。
そこで筑波大学の研究グループは、インスリンが3大栄養素(タンパク質・糖質・脂質)間のバランスを制御する仕組みをはじめて解明した。
続きは以下から(話は少し難しいです)
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