コロナ禍の中でのシックデー対処について
- mmitagawa
- 2021年8月26日
- 読了時間: 4分
1型糖尿病を持つ者にとってはショッキングなニュースが報道されました。
ニュースでも既に報道されている通り、大都市圏では、コロナ感染者数と重症者数の増加に歯止めが掛からず、きちんとしたコロナ受け入れ体制が整っている病院はどこもほぼ満床の状態です。 軽・中傷者は入院は元より、今では医療者がいるホテル療養もままならず「自宅療養」となってしまうケースも徐々に増えてきています。
そのような中、報道された今回のケース。
患者は都内在住、55歳、会社員の男性。1型糖尿病患者。 男性のお父様と同居。お姉さんも駆けつけられる場所にお住いのよう。
基礎疾患がある為、入院を希望するも入院先が見つからず、自宅療養になってしまった。 その後、酸素濃度低下の為、救急を呼ぶも、病院は見つからず、そのまま自宅療養が続くが、ご家族が在宅医療を専門とする病院に連絡し、医師が派遣される。 医師が駆けつけた時は、コロナの症状と共に糖尿病合併症であるケトアシドーシス(インスリンが欠乏したために身体全体が酸性になってしまう状態(DKA))を発症。 緊急入院を必要とするが、一旦見つかった入院先にもバイタル低下による処置が出来ないため、再び自宅療養となり、その方は3日後に亡くなった。
通常はDKAを発症した際にすぐ救急搬送され、おそらく問題なく処置が行なわれる。
ただ現在、コロナの為入院先が決まらないケースは1型糖尿病を含め、様々な病気で危機的状況下になりつつあるのが現状である。
『病院に行けば助かる命』が崩れつつある現状を把握してください。
では、今自分達がどうコロナ禍で生きていくか?
今回の男性のケースはコロナ療養中に 『食事が摂れていなかった』 という理由でインスリン注射を中断したために、糖尿病ケトアシドーシスを発症してしまった。
コロナやインフルエンザ等の感染症により体調不良になった場合の対処の仕方をもう一度よく確認してみてください。 コロナだけではなく、風邪やインフルエンザ、最近ある自然災害にもとても役立ちます。
①食事が摂れなくてもインスリン(注射の方は、基礎インスリン(持効型インスリン)、ポンプの方はベーサル)は『絶対』中断しない。
②同居者がいる場合、患者だけではなく、家族もインスリン注射及び血糖値が測れる体制作りを普段から行う。(自己管理が出来なくなる時の為に是非。インスリンの種類、量、置いてある場所、注射器の使い方、測定器やポンプの使い方等、普段から共有しておく)
③体調不良(シックディ)の際のインスリンの打ち方、量の調整の仕方を予め主治医と相談・検討・確認しておく
④脱水を防ぐため、電解質(と多少の糖質)を含んだ水分を多めに摂るようにする(経口補水液のOS-1などがあればベストですが、普通のスポーツドリンクや、味噌汁、スープなどでOK 常備をしておくように心掛ける)
⑤SGLT-2阻害剤を服用している方は(そのまま継続していると脱水およびDKAの危険が高まるので)休薬する。
⑥万が一の低血糖に備え、すぐに口にできる糖質を近くに置いておく(家族がいる場合は、点鼻グルカゴン(「バクスミー」)などを利用されてもよい)。
⑦病院に行けない事態になる時があります。(コロナの場合は家族も濃厚接触者になる事や、災害で交通機関が使えなくなる等)。予備薬を必ず用意する。(最低1週間。出来たら2週間。1ヶ月分あればほぼ安心。1回で貰わず(使用期限があるので)数ヶ月に分けて貰うとベストです)
「糖尿病ネットワーク」のWebサイトに掲載されている「シックディ・ルール」などを参考に、各自「具体的にどうするか」について様々な備えを怠らないようにしてください。
この度報道された方のケースはご家族の方がこの様な事態になっているという事を多くの方に知っていただきたいと言う願いから報道されたようです。
コロナと共に1型糖尿病のシックデー予防対策も怠らず、皆様のご健康を祈っております。
最後に、お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りします。
名古屋の平田さんからの情報を転記しました。
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