■研究の背景
最近の研究によって、1型糖尿病は段階的に進行することがわかっており、欧米では膵臓の細胞に関連する複数の自己抗体(※)や血糖値の変化を測定して、「ステージ1」 「ステージ2」 「ステージ3」 に分類されます。
現在日本では症状のあるステージ3相当の段階に進行してから医療機関での治療が始まることがほとんどですが、ステージ3に進行する前の段階を把握することで、発症前から経過を知ると同時に、発症前から心理的に準備を整えることができたり、またいざ発症した場合にも症状が出る前の早い段階で診断できる可能性が高くなります。
また、 医師の診療を適切な時期により早く受けることは、症状が悪化するリスクの軽減につながることが期待できます。
■研究の目的
こうした背景から日本においても、1型糖尿病患者の第1度近親者で、1型糖尿病を発症していない人を対象に、1 型糖尿病の発症に関連する自己抗体の有無や血糖値を調整する能力を評価し、日本での「ステージ1」や「ステージ2」相当の有病率を調査するこの「PREP-T1D」が開始されました。
※この研究では、1型糖尿病患者(発端者)からみて、両親・兄弟・姉妹・子供が第1度近親者にあたり、法律上の第一親等(両親、子供)とは定義が異なります。
この研究は患者本人が調査対象ではなく、健康な「患者のご家族の方」が対象です。患者のご家族(親、兄弟・姉妹、お子さん)が今後1型糖尿病発症のリスク(可能性)を持っているかの調査であることを理解したうえでご協力ください。
この調査結果により、将来的には1型糖尿病発症予防薬の開発につながる可能性もあり、そこに向けた重要な社会貢献とも言えると思っています。
■研究に参加できる方
l 家族(お父さん、お母さん、兄弟、姉妹、 お子さん)に 1 型糖尿病患者がいる方
l 自身が糖尿病患者ではない方
l 現在の年齢が 49 才までの方 (お子さんでも参加可能です)
本研究のホームページURL:
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